スーパーマン 原作:DCコミック
A:劇場用アニメーションTVシリーズ公開 “Superman”
製作:フライシャー&フェイマススタジオ(パラマウント映画) ’41~’43 全17本(フェイマスは10作目から) 各7分 カラー
日本TV公開 S30年 TBS
出演
本名 | 原語版声優 |
Superman/Clark Kent | Clayton“Bud”collyer |
Lois Lane | Jane Alexander |
(ラジオ番組のキャスティングと同じ)
B:TV映画シリーズ“The Adventures of Superman”
製作:ABC&Syndication ’53~’57 全104本 30分 6シーズンあり、1・2シーズン白黒、3シーズンからカラー
日本公開 S31年 TBS
出演
本名 | 原語版声優 | 日本版声優 |
Superman | George Reeves | 大平 透 |
Lois Lane | Noel Neil (第1シーズンはPhyllis Coates) |
— |
Jimmy Olsen | Jack Larson | — |
C:TVアニメシリーズ“The New Adventures of Superman”
製作:フィルメーションスタジオ CBS ’66.9~’67.9 30分3話(真ん中に「スーパーボーイ編」を含む
日本公開 S46年 (クリストファー・リーヴの「スーパーマン」公開のスーパーマン・ブームの当時、TV映画と区別するため「スーパーマンの新冒険」と改題」
出演
本名 | 原語版声優 | 日本版声優 |
Superman | Bud Collyer | 広川 太一郎 |
Lois Lane | Joan Alexander | — |
ナレーター | Jackson Beck | 近石 真介 |
解説
やはり、スーパーマン」のアニメは、フライシャーのものが一番おもしろい。
その中でも、第2作目に当たる「メカニカルモンスター」は、特におもしろい。
新シリーズの「ルパン三世」の最終回のアイディアは、この作品が元になっている。
小さい頃、このシリーズのTV放映を見て、ファンとなってしまったのだが、大学生になって16mmフィルムで再見して、う~ん、やはりおもしろいのだと、再認識したのである。
それに比べれば、実写のシリーズもフィルメーション版も、どこか、と言うより、すべてにわたって劣っているように思われる。
バットマン BATMAN (実写) 又は「怪鳥人間バットマン」で公開
製作:グリーンウェイプロ 20世紀フォックスTV カラー30分 ’66~’68 ABC 日本公開 S41 フジTV
製作総指揮:Wiliam Dozier
製作:Howie Horwitz
脚本:Lorenzo Semple,Jr
監督:Howord Schwartz
メイキャップ:Ben Nye
音楽:Nelson Riddle
メインテーマ:Neal Hefti
出演
日本名 | 本名 | 原語版声優 | 日本版声優 | 備考 |
バットマン | BATMAN/Bruce Wayne | Adam West | 広川 太一郎 | — |
ロビン | ROBIN/Dick Grayson | Burt Ward | 太田 博之 | — |
ゴードン | police commissioner Gordon | Neil Hamilton | — | — |
オハラ | Chief O’Hara | Stafford Reap | — | — |
執事 アルフレッド | Alfred | Alan Napier | — | — |
クーパーおばさん ハリエット? |
Aunt Harriet Cooper | Madge Blake | 京 つや子 | — |
バットガール | Batgirl/Barbara Goedon | Yuonne Craig | — | 第3シーズンより |
ジョーカー(悪役) | Joker | Cesar Romero | — | — |
ミス・キャット(悪役) | Catwoman | Julie Newmar | — | 映画版では、ちゃんと キャットウーマンとなっていた |
ナゾラー(悪役) | Riddler | Frank Gorshin | — | — |
ペンギン(悪役) | Penguin | Burgess Mereddith | — | — |
アニメ版バットマン THE ADVENTURES OF BATMAN
製作:フィルメーションスタジオプロ カラー30分(12分1話) CBS ’66.9~’67.9 日本公開 ’74 東京12ch
続編として「THE NEW ADVENTURES OF BATMAN」が’77に放映される。
こっちの声の出演は、TV映画シリーズのオリジナルキャストである。
上の公開年はホース氏の調査によるものであるが、SBSでは’71に「アクアマン」の後番組として放映している。
解説
さあて、バットマンですか。いや~、好きだったんですよね。SBSでは日曜の朝やってました。
映画も見に行きました。この映画、傑作であります。
この真面目な不真面目さこそアメリカなのでありましょうか。
ニール・ヘフティ作曲、マーケッツ演奏のテーマは、ここに書くまでもないでしょう。
アニメ版は30分に2本やるのですが、うち1本はバットガールが事件を解決するものだったように思います。
しかし、どーあがいてみても、小野耕世の「バットマンになりたい」にかなうはずがない。
本特集を読む前提として、上述の本と森卓也「アニメーションのギャグ世界」をあげておきます。
アクアマン AQUAMAN
製作:フィルメーションスタジオプロ カラー30分 3話形式 CBS ’67.9~’68.9 日本公開 ’71 東京12ch
出演
日本名 | 本名 | 原語版声優 | 日本版声優 |
アクアマン | AQUAMAN | Bud Collyer | 広川 太一郎 |
解説
アトランティス大陸で生まれたアクアマンは、七つの海とそこに住む生物たちの統治者である。
彼の頭から発する超テレパシー電波は、波を操り、侵略者から海の王国を守るのだ。
アクアマンは、相棒の少年アクアラッド、シーホースの兄弟ストームとインプ、セイウチのタスキィと共に、今日も七つの海を駆けめぐるのだ!!30分、各7分の3話形式で、真ん中にはいつもDCコミックスのヒヒーロー“Flash”“TeenTitans”“Atom”“Hawkman”“Green Lantem”が交代で活躍するコーナーがあり、時には、この全員にスーパーマンを加えた「宇宙連合(“Justice League of America”があった。
(アクアマンが広川さんだったので、この時のスーパーマンは別の人だった。)
ローン・レンジャー(アニメ版) THE LONE RANGER
製作:ローン・レンジャープロダクション&ジャック・ラザーコーポレーション Syndicated カラー30分 3話形式 ’66.9~’69.9 日本公開 ’70
出演
日本名 | 本名 | 原語版声優 |
ローン・レンジャー | Lone Ranger | Michael Rye |
トント | Tonto | Shepard Menken |
— | Warlock | Marvin Miller |
— | Tiny Tom | Richard Beals |
— | Black Widow | Agnes Moorehead |
解説
往年の西部劇の傑作「ローン・レンジャー」のアニメ版。
3本形式で、真ん中にはローン・レンジャーの相棒、トントが主役になるシリーズがはさまった。
オープニングは、実写版の再現になっている。
アーチーでなくっちゃ! THE ARCHIE SHOW
製作:フィルメーション・スタジオプロ カラー30分 2話形式 CBS ’68.9~’69.9 日本公開 ’70
出演
日本名 | 本名 | 原語版声優 | 日本版声優 |
アーチー | Archie Andrews | Dal Mckennon | 藤村 俊二 |
レジー | Reggie Mantle | John Erwin | 鈴木 やすし |
ジャッグヘッド | Jughead Jones | Howard Morris | 高松 しげお |
ベティ | Betty Cooper | Jone Webb | うつみ みどり |
ベロニカ | Veronica Lodge | Jane Webb | 山本 リンダ |
サブリナ | Sabrina,the teenage witch | Jane Webb | — |
ホットドッグ | — | — | 三遊亭圓歌 |
解説
フィルメーションの代表作。キネ旬の監督名鑑のハンナ・バーベラの項に記載されていると思ったが、間違いだろう。
アメリカ版の声優は、この番組のために集められ、この学園ドラマのキャラクターたちと同様に「アーチーズ」というGSを結成し、「シュガーシュガー」などのヒットを飛ばした。
本国ではかなりの人気らしく、続編が次々と作られている。
「THE ARCHIE COMEDY HOUR」 ’69.9~’70.9
「ARCHIE’S FUNHOUSE」 ’70.9~’71.9
「ARCHIE’S TV FUNNIES] ’71.9~’73.9
「EVERYTHING’S ARCHIE] ’73.9~’74.1
「THE U.S. OF ARCHIE] ’74.9~’76.9
「ARCHIE’S BANG SHANG-LALAPALOOZA SHOW] ’77.9~
解説(パート2)
「ARCHIE’S TV FUNNIES]は「アーチーのテレビファニー」(あるいは「マンガTVファニー」)という題で日本公開されている。
アーチーズの面々が、テレビ局を運営しているという設定で、間に「ディック・トレーシー」の新作が「TV放映」と言う形(アニメ中アニメとでも言うべきか)ではさまっている。
アーチーズは、明らかにモンキーズをまねたわけで、モンキーズの結成はビートルズに端を発するわけであるから、ビートルズの影響力たるや大変なものである。
そのビートルズにしても、TVアニメ版(時々そのキャラクターには出会うことがあるが)があるわけだから、まことにおもしろい。
かように考えていくと、なぜ「シュガーシュガー」がリバイバルヒットせぬのか不思議であります。
そ-いえば、「バンジャガラ」は好きな曲だったなあ。
魔女サブリナ SABRINA,THE TEENAGE WITCH
製作:フィルメーション・スタジオプロ カラー30分 CBS ’71.9~’73.9
出演
日本名 | 日本版声優 |
サブリナ | 中村 晃子 |
サブリナの母 | 北浜 晴子 |
ジャグヘッド | 高松 しげお |
レジー | 鈴木 やすし |
解説
オリジナルは、「奥様は魔女」(“Bewitched”)のアニメ版らしいのだが、これは「奥様は魔女」そのもののアニメ化というより、サマンサの娘のタバサ(Tabithaというのがオリジナルの名前)が15才になった時のハイスクール生活を描いているわけである。
このサブリナのクラスメイトは、アーチーズの面々である。つまり、「アーチーでなくっちゃ!」のメンバーはすべて登場するわけである。
この作品と直接の関わりは余りないだろうが、「奥様は魔女」を作ったABC-TVは、1977年9月から「Tabitha]という番組を作る。
こちらは無論実写で、タバサちゃんは、社会に出て働く美しい娘ということになっている。
日本語版では、サブリナの声を「かわいい魔女ジニー」(“I Dream of Jeannie”)でジニーの声をあてた中村晃子がやり、主題歌まで歌うというオマケつき。
(何分、忘れられてしまっていた頃だったっけなあ。)
キャプテン・ファドム CAPTAIN FATHOM
製作:マジック・スクリーン・ピクチャープロ カラー30分 Syndicated ’64 日本公開 ’67
ストーリー
キャプテン・ファドムは海軍を退役し、彼の念願である海底探検に乗り出した。
キャプテン・ファドムの懸命の努力は実を結び、国際海難救助法により、彼は武装特殊潜水艇「アルゴ号」を所有することを許された。
アルゴ号は今や彼のものであり、七つの海に横たわる神秘の世界は彼の領域となったのだ。
しかし、列強各国は海底油田の開発、海底都市の建設を目指して、海底フロンティアに殺到した。
海底は無法地帯と化した。
海底に渦巻く陰謀に立ち向かう、隊長ファドムとその海底探検隊の活躍は始まったのである!
宇宙ライダー エンゼル SPACE ANGEL
製作:カンブリア・スタジオプロ カラー30分5本 Syndicated ’64
解説
同プロの「CLUTCHCARGO(邦題不詳)」に続くSyncro-Vox方式のアニメの第2作。
シンクロボックスとは、アメコミタッチのセル画のキャラクターに、通称“口パク”と言われる口のみを別のセルに描く方式とは違って、実際の俳優の唇を合成する方法。
キャラクターが実際にしゃべっているように見える、というふれ込みであったが、ちょっとグロテスクでもあり、これ以後は使われていない。
ストーリーは、宇宙群のエージェント、宇宙ライダー、エンゼルことスコット・マックロードが銀河宇宙の悪人相手に太陽系の平和を守って戦うスペースオペラである。
幽霊城のドボチョン一家 THE GROOVIE GOOLIES
製作:フィルメーション・スタジオプロ カラー30分 CBS ’71.9~’72.9 日本公開 ’71 NET(現テレビ朝日)
出演
日本名 | 本名 | 日本版声優 |
ドラキュラ | Dracula | 南 利明 |
その妻 ババチョ | Hagatha | 曽我 町子 |
その子 怪物男 | Frankie | 牧 伸二 |
ミミちゃん | Sabrina | 貴家 堂子 |
ドクロ | Bonapart | 辻村 真人 |
ドクロのおい ミイラ | Mummy | 広川 太一郎 |
人食いライオン | Wolfie | 由利 徹 |
ガキ | Ratso | 水島 晋 |
ジャリ | Batso | 野本 礼三 |
トンコ | — | 丸山 裕子 |
ペット ボロジョン | — | 神山 卓三 |
カンオケ | — | 細井 重之 |
本国版声の出演 Larry Storch,Don Messick,Howard Moris,Jane Webb,Dallas Mckennon,John Erwin
解説
この「ドボチョン一家」と「アーチーでなくっちゃ」には妙な思い出がある。
それは、インフルエンザが流行るシーズンのことで、その頃のある日、僕は風邪をひいて熱が出て、中学校から帰るなり、一軒おいて隣の病院へ行って帰ってきたら、「アーチーでなくっちゃ」をやっていたのである。
そして、次の年はこの「幽霊城のドボチョン一家」をやっていたのである。
つまり、2年続けて、インフルエンザにやられたのである。
ミミちゃんという10代の魔女が出てくるが、このオリジナル名はサブリナ(Sabrina)で、つまり「アーチーでなくっちゃ」「魔女サブリナ(あるいはかわいい魔女サブリナ)」に出てくるサブリナなのである。
サブリナのキャラクターがどこかに出ていないかと捜してみたが、ないのである。
この番組は途中に、今月の歌なんていうコーナーがあって、怪物さんたちがグループサウンズを作って歌っていた。
もちろん、日本語で日本の声優さんたちが歌っているのである。
当時、「ハヤシもあるでよ。」というはやり言葉を作った南利明が名古屋弁を丸出しで、ドラキュラをやっていたのが強く印象に残っている。
キングコング KINGKONG & 親指トム TOM of T.H.U.M.B
製作:ヴィデオクラフト社&東映動画・Ramkin-Bassプロ カラー30分3本(うち1本「001/7親指トム」含む ABC
’66.9~’67.8 日本公開 ’67.4~’67.10
出演
日本名 | 日本版声優 |
ボビィ | 藤田 淑子 |
スーザン | 堀 絢子 |
ボンド教授 | 納谷 悟朗 |
解説
東映動画が下請け製作した作品が、逆輸入されて公開されたものです。
真ん中に「001/7親指トム」が入っていました。
Rankin-Bassプロとヴィデオクラフト社の日米合作では、他に人形アニメの「ピノキオの新冒険」、「ホビットの冒険」等があります。
モハメッド・アリ I’M THE GREATEST-THE ADVENTURES OF MUHAMMAD ALI(未放映)
製作:ファームハウス・プロ カラー30分 CBS ’77.9~’78.1
出演
日本名 | 本名 | 原語版声優 |
モハメッド・アリ | Muhammad Ali | 本人が声を担当 |
フランク・バニスタ | Frank Bannister | 本人が声を担当 |
解説
かつてのヘビー級ボクシングチャンピオン、モハメッド・アリが主役で、コメディあり、冒険あり、ミステリありの最高におもしろいアニメ!モハメッド・アリが悪を倒す!!というふれ込みで始まったが、TV局はそうは思ってくれなかったらしく、4ヶ月と途中でうち切った。
日本でも放映しようと、TV局もスポンサーも決まらないまま、アリを石丸博也、他に山本圭子、池田勝らの出演で日本語版を作ったが、結局お蔵入りしてしまった。……というオソロシイ番組。
アメリカの子供番組の水準でもつまんねえとは、どんなシロモノなんだろうね。
見てみたいと思いませんか?
タキシードペンギン TENNESEE TUXEDO AND HIS TALES
製作:トータル・テレビジョン・プロ&レオナルド・プロ カラー30分3話形式 CBS Syndicated ’63 日本公開?
出演
本名 | 原語版声優 |
Tennesee Tuxedo | Don Adams (それ行けスマート!のスマートをやった人です) |
Chumley | Bradley Bolke |
Phineas J Whoopee | Larry Storch |
Baidy(eagle) Yak(eagle) |
Kenny Delmer |
解説
わしゃ、こんなアニメ見たことあらへんで。
ほんまに、日本公開されてんの?
えっ、あの静岡新聞に載ってた?!
誰か、記憶のある方、SCMまで知らせてちょうだい!!
スーパー恐竜セシル
製作:ボブ・クランペット・プロ 白黒→カラー ABC ’62.1~’68.12
解説
ワーナーブラザースのアニメーターとして有名なボブ・クランペットが製作したTVシリーズ。
もともとこのキャラクターは、ボブが“Time of Beany”という実写番組のために描きおろしたキャラクターだったそうで、後日、ユナイト映画とABC放送が漫画映画番組として製作した。
もっとも、オン・エアされる直前、1961年、劇場用として全国に配給されたこともあったようだ。